患者様からのよくある質問やお悩み
Q. 保険診療と自費診療の違いはなにですか?
A.
歯科業界でも治療に使う道具や材料や機械は日々発達・進化しています。
患者さまのために、安全な材料で最善の方法で最高の治療が提供できるのが自由診療・自費治療です。日本の保険制度による歯科治療は「制限診療」です。治療の流れ、治療法、使用材料、全てに制限があります。そのため、患者さんがどんなに望んでも、必要と思われる最善の治療が行えないことがあることも事実です。
さらに、保険制度には、私たち歯科医師の「技術」に対する評価が全くありません。つまり、「与えられた制限の中でもベストを尽くした治療」も「適当にやった手抜き治療」も、「卒業したてのドクターが行った治療」も「名医と呼ばれるドクターが行った治療」も、処置内容が同じなら全て同じ点数なのです。これでは患者さんもどの歯医者さんに行ったらいいかわからないでしょうし、私たち歯科医師の技術の向上も見られなくなります。このことは歯科医療の質の低下に結びつきます。その結果その時にかかった治療費は安くても、将来具合が悪くなって、また治療が必要となり、結果的に何度も通って、最後には歯を抜いて入れ歯にするということにもなります。たび重なる通院の労力と時間もあなたの費用と考えてみると、はたしてどちらが「高い買い物」なのでしょうか?
しかし、主役はあなたですから、保険診療という治療と自由診療という治療のどちらを選ばれるか、それは自由なのです。
Q. 虫歯や歯周病で全身的な病気になるのですか?
A.
人間のからだは血液・リンパ腺・神経などによってすべての器官が連絡しあっています。
歯科の2大疾患である「むし歯」と「歯周病」は細菌感染症なので、その細菌が全身に影響を及ぼして、(病巣感染といいます)心臓病や糖尿病、胃腸障害など、循環器や消化器系の病気の発症や進行に重大な影響を与えることがわかってきました。歯周病が口の中だけでなく生命の危機につながる、全身の健康に影響が有ることは確実です。
Q. タバコは歯の健康にも悪いのですか?
A.
タバコが歯の健康(当然身体にも)によくないことはよく知られています。
タバコに含まれるニコチンには、末梢血管を収縮させる作用があります。血管が収縮すると歯肉への酸素の供給量は減少し、歯肉は絶えず栄養不足状態になって歯周病にかかりやすくなってしまいます。
また、タバコの煙に含まれる一酸化炭素は、身体にあるヘモグロビンと結合してビタミンCを大量に消費してしまいます。さらに、タバコを吸うと細菌を殺す白血球の機能が低下して、歯肉の病気を悪化させます。
Q. 最近、歯茎が腫れる事がよくあります。なぜ歯茎が腫れるのでしょうか?
A.
大体の方の歯茎が腫れてしまう原因は、大きく分けて次の二つです。
一つは、「歯周病」からくるものです。歯周病とは歯垢(しこう)の中の細菌が、 歯周組織(歯茎や歯を支えている顎の骨)に炎症を起こす病気のことです。 歯が抜け落ちる前に、定期的に歯石を取る、ブラッシング指導を受ける などのメインテナンスを心がけてください。
二つ目は、「根尖病巣」といわれる歯の根の先の病気からくるものです。 これは歯の神経が死んでしまった歯や歯の神経を抜いてある歯に起こる場合が多いもので、 体調がすぐれないなど体の抵抗力が低下している時に、 根尖病巣が急性化し歯茎の腫れを引き起こすものです。 歯茎の腫れのほか、物を噛んだときの痛みや、歯が浮いたような感じがすることもあります。この場合、歯の根の治療が必要となります。
Q. 子供が寝ている間によく歯ぎしりをするのですが、悪い影響はないですか?
A.
子供の歯ぎしりは、ほとんどが一時的なものですので心配ありません。
生え変わりで複雑に変化する口の中の状態に、筋肉が未だ順応せずにストレスとしておきていることが多いようです。 ただ、あまりひどいものは、血液の循環を悪化させ、歯周疾患の原因になったり、顎の関節へ負担をかけたりすることがあります。
気になるようでしたらお気軽にご相談ください。
Q. 子供の歯の矯正をしたいのですが、いつから始めればよいでしょうか?
A.
通常は永久歯が生えてきてからで良いかと思いますが、乳歯の早期喪失は不正咬合をおこす場合があります。 早めの咬合誘導が必要ですので、一度矯正の相談をされることをお勧めします。
Q. 妊娠中ですが歯科での治療は大丈夫でしょうか?
A.
週期にもよりますが、妊娠中は精神的にも不安定になりやすいので、 安定期に入る4ヶ月~7ヶ月(16~28週)の間が歯科治療に適している時期です。
妊娠初期と後期は胎児への影響や母体のためを考えて歯科治療を避けますが痛みなどひどい場合、 産婦人科の先生と相談して治療をします。
レントゲン撮影に関しても妊娠初期は、できるだけ避けたほうが望ましいです。
Q. こどもの指しゃぶりは、いつ頃までにやめさせたほうがよいですか?
A.
指しゃぶりの停止は、早ければ早いほどいいのですが、少なくとも永久歯が生えてくる前にはなくなっていなければならないでしょう。また、心理的に影響が出るなどの情緒的な問題が引き起こされないように、3~4歳くらいまでは柔軟な態勢で見ているのも必要です。
Q. 最近、口が臭く感じるのですが・・・?
A.
一口に口臭といっても、その原因はさまざまです。食べ物によることはもちろん、身体の疾患からくる口臭や、口腔内に原因のある口臭などが挙げられます。
口腔内に原因のある口臭にも、生理的なものや病的なものがあります。生理的な口臭は、口の中に疾患が無くても(空腹時や緊張時など)発生するものや、病的口臭は、歯周病・虫歯などが原因で発生するものがあります。一度、歯科医に相談されるといいと思います。
Q. フッ素の虫歯予防効果について教えて下さい。
A.
フッ素の働きには、歯の質を丈夫にすることや、口の中の細菌の働きを弱めること、できはじめの虫歯(CO)を治すことができます。
Q. フッ素入りの歯みがきチューブにはどんなものがありますか?
A.
フッ素入りの歯みがき剤は多数販売されています。効果を上げるためには、フッ化物配合歯磨剤の使用後に、再石灰化の促進に必要な濃度のフッ素イオンを保持することが必要です。使用する歯磨剤の量が少なかったり、使用後に洗口しすぎないように注意しましょう。フッ化物配合歯磨剤には、配合フッ化物が必ず薬用成分の欄に記載されています。
Q. 今までずっと入れ歯安定剤を使ってきましたが、先生から、入れ歯安定剤はあまり使わないほうが良いといわれました。どうしてですか?
A.
安定剤を使うとき、入れ歯が元々噛んでいた位置よりずれることがあります。入れ歯がずれると噛み合わせがずれ、歯茎や顎の関節に負担がかかるようになり、口が開けづらくなったり痛みがでたりすることがあります。また、ずれた入れ歯で噛んでいると、左右の噛む力が違ってきて強い方に歯茎の吸収が起きます。すると入れ歯が外れやすくなり、さらに安定剤を使うという悪循環が生じます。入れ歯の安定剤は柔らかいものが多いため、汚れ(細菌・食片)を吸着しやすく、それが歯茎の炎症を引き起こします。
Q. インプラントは誰でも治療を受けられますか?
A.
食べ物がおいしく食べられない。発音、発声に不都合を感じる方、入れ歯を入れることを躊躇されている方におすすめします。
ただし、心臓病や糖尿病などの持病のある方、妊娠中の方はインプラントの治療は受けられません。また、顎の骨の状態が良くない方も受けられないことがあります。事前の診査が重要になってきます。
Q. インプラント手術は痛いですか?治療期間はどのくらいかかりますか?
A.
歯を抜く時のように麻酔を行いますので、心配ありません。もちろん入院の必要もありません。インプラントの種類や診療内容によって異なりますが、処置時間は、30分から120分。期間は、4から12ヶ月ぐらいと考えておいてください。
Q. インプラントの寿命はどのくらいですか?
A.
適応した部位、患者さんの年齢、全身疾患の有無、清掃状態に大きく左右されますから、一律的に何年と答えることは不可能です。このようにどれくらいもつかは個人により違ってきますが、良好な環境下において25年使い続けている患者さんもいるくらい、インプラントは長持ちします。しかし、口の中の衛生状態が悪いとインプラントの寿命は短くなります。